FP試験を受けるにあたり、
「数学が苦手なのですが大丈夫ですか?」と
心配される方がいらっしゃいます。
教材を見ると計算式が出てきますので、
ちょっとアレルギー反応を起こす人も
いるかもしれませんね。
でも安心してください。
結論から申し上げますと、
数学が苦手でもFP2級は
問題なく取得できます。
かくいう私も文系出身で、
数字は弱いです。
計算も遅いですし、
暗算も苦手なので、
すぐにスマホの電卓機能を
立ち上げることが日常茶飯事です。
子供にはそろばんを習わせて
数字に強くなって欲しいなと
思うぐらいです。
私は10年近くにわたり、
仕事をしてきた訳なので、
少しは鍛えられていると思います。
それでも恥ずかしながら
未だに電卓なしでは
桁の多い計算はできません。
数学が苦手でも問題ない理由は
大きく2つあります。
1つ目。
学科に関しては計算問題というのは
たかだか数問です。
計算ができないからといって
合格できない訳ではありません。
2つ目。
計算式は確かに出てきますが、
計算自体は電卓を使うことができれば
何てことはないです。
数字が得意であることよりも、
内容を理解することに
重きを置いてください。
この計算式は、
つまりはどういう意味なのか。
それを理解することが重要です。
1つ目の理由に、
学科では数問とお伝えしましたが
実技では(科目によりますが)
計算式が必要になります。
しかし、
ただの丸暗記では難しく、
理解しているからこそ
解けるようになるのです。
つまり、単発の式を
闇雲に覚えるのではなく、
流れを理解してどういう意味なのかと
考えることが重要なのです。
理解さえできれば、
無意味に式を覚える必要もないですし、
応用も効きます。
語呂合わせで式を覚える
というのをたまに見かけます。
私からすると貴重な記憶スペースを
無駄に消費しているように
感じるので個人的には
オススメしておりません。
試験直前の最終手段ぐらいに
捉えています。
その場限りで
合格さえしてしまえば良い
という人にとっては
合っていると思います。
あなたには合格後も
仕事や私生活に活かせるように
FPの知識を身に付けて欲しいです。
だからこそ、非効率な覚え方ではなく、
本質を理解し、
血肉になるような
勉強をして欲しいと
考えています。
内容を理解するつもりで
計算式と向き合いましょう。
理解するまでは
時間がかかるかもしれません。
しかし一度理解さえしてしまえば、
何度も復習するうちに
自然に定着していきます。
苦手意識や思い込みだけで
敬遠するのは勿体無いことです。
敬遠するのは勿体無いことです。
極端な話、足し算、引き算、
掛け算、割り算さえ
できれば全然問題ありません。
ではここで一つ、
債券利回りを例に見てみましょう。
この式を見ただけで
「うっ…」と目を背けたくなる人も
多いと思います。
ただちょっと待って下さい。
まだページ戻らないでくださいね。
一緒に見ていきましょう。
そもそも利回りとは、
預けていたお金が
いくら増えて戻ってくるか
ということです。
利回りが高ければ高いほうが
預ける側としては嬉しいですよね。
(例題)
表面利率2%、残存期間5年、
額面金額100万円の社債を95万円で
買った場合の最終利回りを
求めてください。

まず分母の左側。
表面利率とは、
1年間で受け取れる
利息の割合のことです。
表面利率2%の場合、
額面100万の場合2万円の利息がつきます。
100万円×2%=2万円
次に分母の右側。
売却価格は、その名の通り売る時の値段。
買付価格は、買った時の値段。
それを持っていた期間で割ると
1年あたりの儲け(利益)が出ますね。
95万円で買ったものを
5年間持ち続けて100万円で売ったとすると、
(100万円-95万円)÷5年=1万円/年
ということです。
表面利率2%
つまり2万円+1万円が1年あたりの利息です。
これを購入金額95万円で割ると、
3万円÷95万円×100%=3.15%が
最終利回りとなります。
これは簡単に言うと、
債券を持っているだけで付く利息
+
安く買ったことによる差益
+
安く買ったことによる差益
この2つの利益を足して、
元の購入した値段で割っているのです。
そうすると、全部込み込みの
利回りが出るということです。
(とても大雑把に言っています)
初めて見る人は、
理解できるまでに時間がかかると思います。
それは当然のことなので安心してください。
3~5回ぐらい繰り返し読んでみてください。
そのうち分かってくると思います。
一つ一つの言葉を、
これはつまり、○○ということと
自分なりに分かりやすく置き換えて
いけばいいのです。
一度理解できると、あとは簡単です。
自分の頭で解読しながら
理解できたことは忘れにくいものです。
ポイントは、
自分がこの債券を買ったとすると
どれぐらい儲けるのか?
と考えながら計算することです。
他の分野でも、
税金の計算や係数の問題が出てきますが、
常に自分事として捉えながら
計算することをオススメします!
そもそもファイナンシャルプランナーは
お客さまだけでなく、
自分の人生にも役に立つ資格ですからね。
いざ、金融商品を検討する際には
必ず知っておいた方が良い知識ばかりです。
ですので、数字が苦手な人も目を背けず、
1問ずつ向き合っていきましょう。
数をこなせば、理解が深まり、
不思議な暗号には見えなくなります。
一緒に頑張って乗り越えていきましょう。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。